KSNC手作り製本クラブ

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手作り製本を楽しむクラブの学習の様子や作品を紹介しています。

<   2017年 09月 ( 3 )   > この月の画像一覧

第8期「手作り製本クラブ」第1回講座の報告

1.日 時 : 2017年5月19日(金)13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 12名(世話人・講師、サポーター含 む)
4.講 師 : 藤井
5.サポーター:中嶋、依田

<<講座内容>>

1.今後の方針等についてオリエンテーション
  5月~6月:編集、レイアウトに関わるWordの復習
  7月以降: A(入門)コース:製本の製作学習
        B(自由)コース:自主的に制作
 8月:夏休み

2.手作り製本の基礎知識
 ○製本の種類、○本の部分の名称、○綴じ方、○製本の道具、
 ○材料、○紙の基礎知識、○本のサイズと本の種類、
  
3.製本のためのWord術(1)(画像の扱い方)
 ○画像の取り込み方、○文字列の折り返し、
 ○画像の切り取り方法(スピニングツール、プリントスクリーン)、
 ○写真のサイズ縮小とトリミング、
 ○Paintの使い方、その他

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◆次回、6月2日(金):製本のためのWord術(2)


第8期「手作り製本クラブ」 第2回講座の報告

1.日 時 : 6月2日(金)、13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 15名(世話人・講師、サポーター含む)
4.講  師 : 堺
5.サポーター:桑原、中嶋 、依田、藤井

<<講座内容>>

●製本のためのWORD術(2)

○作る本のサイズの決め方:
 A4、A5、A6、B5、B6など、さらに横型本か縦型本かを決める。
 本文が横書きか縦書きか、つまり横書き本か縦書き本によって、
 表紙の向き(綴じる側)が異なることに注意

○種々のサイズと装丁の製本作品(堺さん、中嶋さん制作)を
 手に取って鑑賞

○練習用原稿を使って実際に操作

①1~64ページまでページ番号をつける
②21~64ページの選択の方法(シフトキーの使用)
③1画面に4ページを表示する(スライダーの利用)
④A4横書き原稿をもとにA5横書きへの変換と段組みの設定
⑤A4横書き原稿をもとにA5縦書きへの変換と段組みの設定
⑥A5原稿からB5のレイアウトに変更する
⑦本文中への画像の挿入と文字列の折り返し(復習)
⑧テキストボックスの使い方、等々

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◆次回、6月16日(金)
 WORDによるレイアウトと印刷設定(1)


第8期「手作り製本クラブ」第3回講座の報告

1.日 時 : 6月16日(金)13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 15名(世話人・講師、サポーターを含む)
4.講 師 : 藤井
5.サポーター:桑原、中嶋、依田

<<講座内容>>

 ●Wordによるレイアウトと印刷設定(1)-レイアウトの基礎知識

 ○本文(ほんもん)の基本構成
○レイアウトの要素
 ○Wordを使ったレイアウトの特徴
 ○Wordによる本文レイアウト
 ○全体の構成とセクションの区分
 ○台割表について
 ○面付けについて
 ○冊子印刷の設定方法

 ●例文を用いた冊子印刷の演習

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◆次回、7月7日(金):Wordによるレイアウトと印刷設定(2)
                「セクション区切り」の設定方法

第8期「手作り製本クラブ」第4回講座の報告

1.日 時 : 7月7日(金)13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 15名(世話人・講師、サポーターを含む)
4.講 師 : 藤井
5.サポーター:桑原、中島、依田

<<講座内容>>

 ●Wordによるレイアウトと印刷設定(2)
 ○セクション区切りの設定方法
  (任意のページからページ番号をつける方法)

 ●例文を用いたセクション区切り設定の演習

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中綴じ(背綴じ)の本を作るとき、1枚の用紙の表と裏に2ページ分を両面印刷し、
これを4枚一組として重ねて二つに折ります。これを折り丁(おりちょう)と言って
16ページ分になります。
この折り丁を何組か必要なだけ重ねて、全体のページを作ります。例えば8折り丁
とすると、全体で16 x 8 =128ページとなります。

ところで通常の両面印刷では、ページ番号は1ページからの連続となるので、4枚を
印刷して二つに折った場合、ページが目的とする順番にはなりません。そこで4枚を
二つ折りにしても、出来上がりのページの順番が1,2,3、4・・・となるような
印刷方法が、「冊子印刷(さっしいんさつ)」と呼ばれる印刷方法です。
冊子印刷の方法は、第3回の講座で学習しました。

一方、本の中身(本文)レイアウトとしては、最も簡単なものでも①中表紙、②目次、
③本文(身の部分)と④奥付(作成日時、著者、印刷、など)となっています。ページ
番号は③だけにつけて、①②④にはつけません。

そこで本の中身を3つの部分に区分して扱うことが必要になります。つまり第1の区分
①②ページ番号なし、第2の区分③ページ番号あり、そして第3の区分④ページ番号
なしです。

WORDでは、このように区分することを「セクション区切り」と呼んでいます。この
セクションの中ではページ番号を付けるか付けないか、また付ける場合は書式は自由
です。
と言うことで中綴じの冊子印刷で必須の技である「セクション区切り」を用いたページ
番号の付け方を学習しました。


◆次回、7月21日(金):ひとつ折り中綴じ本の製作

第8期「手作り製本クラブ」 第5回講座の報告

1.日 時 : 7月21日(金)13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 14名(世話人・講師、サポーターを含む)
4.講 師 : 藤井
5.サポーター:桑原、中嶋 、依田

<<講座内容>>

●「ひとつ折り中綴じ・ステッチ本」の作製

今年度の入門コースでの最初の製本作りです。最も簡単なな手作り製本の一つの形式である「ひとつ折り中綴じ本」を作製しました。

本文に2枚の見返し紙を重ねて、その上に表紙紙をかぶせ、真ん中で二つに折り、折り目に沿ってかがり孔をあけて、紐(糸)で綴じてほぼ出来上がりです。
あとは形を整えるため本文と表紙の端部をカット(化粧裁ち)して完成です。

                  
作り方の説明をプロジェクターで投影し、ステップごとに作製していきました。初めての製本でしたので、いろいろと質問もでましたが、サポーターの皆さんの的確なアドバイスで、順調に作業が進みほば全員が、予定の時間内に完成させることが出来ました。

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●8月は夏休みとなりまます。

 次回(9月1日)は、「平綴じ簡易本(ソフトカバー)」の作製です。

★お誘い:
「手作り製本」に興味をお持ちの方は、是非見学にお出でください。また、手作り製本で何かお困りのことがあれば、ご相談に応じますので遠慮なくお出でください。

第1と第3金曜日、午後1時30分~3時30分、KSNCプラザでオープンしています。なお、8月は夏休みです。
(KSNCホームページの予定表をご覧ください)

第8期「手作り製本クラブ」 第6回講座の報告

1.日 時 : 9月1日(金)13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 12名(世話人・講師、サポーターを含む)
4.講 師 : 藤井(製本)、依田(カルトナージュ)
5.サポーター:桑原、堺、中嶋

<<講座内容>>

●「平綴じ簡易本(ソフトカバー)」の作製

夏休みも終わりいよいよ本格的な作品作りの時季となりました。
今回は平綴じのソフトカバー本の作製です。中身の印刷は夏休みの宿題だったのですが、ハイキングの写真集、ご家族団らんの写真集や旅行の記録など様々な内容でした。

<写真:作製中の様子1,2>
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本文の内容も大変素敵で、さらに印刷のレイアウトもよく出来ていました。全員の皆さんが大変立派な作品を制作されましたので、本にするのがとても楽しみでした。

まず作り方の説明をプロジェクターで投影しながら、ステップごとに作製していきました。2冊目の製本でしたので、皆さんだいぶん慣れて順調に作業が進み、全員が予定の時間内に作ることが出来ました。


平綴じ簡易本(ソフトカバー)の作製手順(仕上り寸法:A5判、左縦綴じ)
・まず印刷した本文を重ねて、天地左右をしっかりと揃えます。
・綴じ孔(4つ)を左端から7mmの位置に天端から15mm,60mm,60mm,60mmnにあけます。
・綴じ糸でとじます。
・前後に見返し紙を貼ります。
・背の部分にボンドを塗って背固めをして中身は出来あがりです。

・続いて中身に合わせてカットした表紙(ソフトカバー)を貼って完成です。

<写真:作製の様子 1.孔あけ、2.糸綴じ>
d0359617_21180771.jpgd0359617_21182904.jpg<写真:作製の様子 3.表紙作り,4.中身と表紙の合体>
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平綴じ簡易本(ソフトカバー)は、最も簡単に手軽にできる手作り製本の一つの形式です。

<写真:Uさんの作品>
d0359617_21192581.jpgd0359617_21193949.jpg<写真:Tさんの作品>
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●「カルトナージュ・レッスン」が始まりました
今年度のBコースの特別講座として計画していたカルトナージュ講座が今回から開始されました。
カルトナージュは、紙と布を使って作るクラフトですが、バインダーのような平面的な作品から皿型や箱型のような立体型ものまで様々な形があり、フランスで生まれたクラフト工芸です。
技術的には手作り製本の表紙やブックケース、あるいは和装本を収納する帙(チツ)に共通するところがあります。

<写真:作製中の様子1,2>
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今回はカルトナージュの基本中の基本と言われる「BOOK型」ボックスを作ることにしました。今日はまずはカルトンと呼ばれる厚紙を所要の寸法にカットし、ボンドと水張テープを用いて箱型に組み立てるところまで完成しました。
次回は布地を貼る作業となります。
どのような作品が出来上がるのか、本当に楽しみです。


●次回(9月15日)は、「四ツ目綴じ・和装本」作製の1回目と
 カルトナージュの続きです。

第8期「手作り製本クラブ」 第7回講座の報告

1.日 時 : 9月 15日(金)13:30~15:30
2.場 所 : KSNCプラザ
3.参加者 : 14名(世話人・講師、サポーターを含む)
4.講 師 : 藤井(製本)、依田(カルトナージュ)
5.サポーター:桑原、中嶋

<<講座内容>>

●「四ツ目綴じ・和装本」の作製(1回目/全2回)

今回は3冊目の製本作りでした。「四ツ目綴じ・和装本」は、いろいろある和装本の中でも典型的な和本です。

予め片面印刷した本文(和紙)を二つに折り(袋とじ)、これを必要な枚数だけ重ねて中身とし、背から8mmのところに3個の綴じ孔を開けて、麻糸を用いて中綴じ(仮綴じ)します。

<写真:01中綴じ、02中綴じ完了>
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これに前後に見返し紙を貼って中身は出来上がりです。次に背部の天地(上下端)を保護するため角裂(かどぎれ)を貼ります。

<写真:03見返し紙貼り、04角裂寸法採り>
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続いて表・裏の表紙(友禅和柄)を中身に合わせて整え、背から12mmのところに綴じ孔を4個(四ツ目)をあけてから和綴じ糸で綴じて完成です。

<写真:05表紙寸法採り、06中身と表紙の照合
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比較的簡単にできる手作り製本の一つの形式ですが、とても見栄えのする作品となります。

                
今回は、まず全体の作り方の説明をプロジェクターで投影し、ステップごとにサンプルを用いて作製の手順を説明しました。

今日の作業としては、進み具合に個人差はありますが、ほぼ表紙の寸法採りまで完了しました。


中身の作製は、前回の平綴じ簡易本とほぼ同じなので、難なく理解できました。
和装本に特徴的な「角裂(かどぎれ)」と「表紙」の作り方に重点を置いて説明しましたが、皆さんが製本の手順や作業にだいぶん慣れて、説明に対しても容易に理解できたようです。

説明後はただちに作業へ進みました。今回は、全体として表紙の寸法採りまでを終えましたが、表紙を完成させた受講者もありました。


●「カルトナージュ・レッスン」

「BOOK型」ボックスの作製(2回目)

前回からBコースの特別講座として始まった、カルトナージュ・レッスンの2回目の講座でした。
カルトナージュは、紙と布を使って作るクラフトですが、バインダーのような平面的な作品から皿型や箱型のような立体型ものまで様々な形があり、フランスで生まれたクラフト工芸です。
このレッスンの最初の作品として、カルトナージュの基本中の基本と言われる「BOOK型」ボックスの作製に挑戦しています。

<写真:ボックス作製中-1,-2>
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前回はカルトンと呼ばれる厚紙を所要の寸法にカットし、ボンドと水張テープを用いて箱型に組み立てるところまで完成しました。今日は布地を貼る作業が主になりました。だんだん作品が出来上がっていきますので本当に楽しみです。

なお、この講座のカルトナージュ・レッスンは、個人対応なので受講者によって進み具合が違います。今日の場合も基本のボックスを作製する人あり、また布張りする人ありで、それぞれ作業の進捗状況が異なりました。好きな時に好きなように気楽に作業をするという趣旨で、皆さん楽しんでいるようです。


●次回(10月6日)、製本は、「四ツ目綴じ・和装本」作製の2回目
  また、カルトナージュは「BOOK型」ボックスの続き(3回目)です。


★お誘い:「2019第9回 出来る展」目指して挑戦してみませんか?!
「手作り製本」に興味をお持ちの方は、是非見学にお出でください。
また、手作り製本で何かお困りのことがあれば、ご相談に応じますので遠慮なくお出でください。

第1と第3金曜日、午後1時30分~3時30分、KSNCプラザでオープンしています。
(KSNCホームページの予定表をご覧ください)



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by ksnc-seihon-club | 2017-09-15 22:20 | 講座実施報告 | Comments(0)

「手作り製本クラブ」の皆さんへ
チョット珍しい本の展示会を見つけたのでお知らせします。と言いますのも出展作品が米国・カリフォルニアの造本家たちの制作だからです。日本人とはまた異なるセンスで制作されていると思うので、大変興味があります。是非拝見したいものですね。
以下にHPの内容を紹介します。

コレクション交流展
「Musubu ― 本とアート : 東京 ― カリフォルニア ― うらわ」


東京、カリフォルニアで活動するブックアーティストたちの作品と、うらわ美術館の「本をめぐるアート」コレクションの交流展を開催します。

製本工芸を始めとして様々な本の造形活動を重ねる東京製本倶楽部、伝統製本に一石を投じるカリフォルニアの造本家たち、「本をめぐるアート」を収集方針の一つに掲げ、ユニークな本をコレクションする当館。3者をむすぶ多義的な要素-伝統、現代、地域、文化、技術、人を見つけようとする展覧会です。

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展覧会構成:東京製本倶楽部、CA・MUSUBU、うらわ美術館の三部構成

出品点数:約58点(東京製本倶楽部 36点、CA・MUSUBU 20点、うらわ美術館 2点)予定

開催情報

会期:平成29年9月12日(火曜日)~9月24日(日曜日)

休館日:9月19日(火曜日)

開館時間:午前10時~午後5時、土日のみ~午後8時(入場は閉館30分前まで)

会場:うらわ美術館 ギャラリーA
   アクセス:http://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/access/p046735.html

観覧料: 無料

主催:うらわ美術館、東京製本倶楽部、CA・MUSUBU

とにかく日本とカリフォルニアのプロの造本家による、最先端の作品に触れることは、めったにないことと思いますので、少々遠いのですが是非ご覧いただきたいと思います。

<感想など>

●世話人:

今朝(9月12日)、雨の中、浦和まで行って展覧会を観てきました。今日が初日でしたが、何と私が展覧会の最初の入場者となり、係の人から丁寧な歓迎のご挨拶をいただき大変恐縮しました。

さて展覧会の内容ですが、とにかくプロの作品ですので「凄い」の一語に尽きます。残念ながら写真撮影は禁止で、しかも全ての作品が透明ケースに収められていて手に取ることができません。また、かなり複雑な形態の作品もあるのですが、綴じ方と使用した材料が表示されてはいますが、説明がまったくないため、作品の目的や仕組などが理解できない作品も多々ありました。

日本の造本家の作品には、一般に出版された書籍を中身として使い、それを装幀すると言った作品が多くありました。このやり方も初めはよく理解できなかったのですが、担当の学芸員の方に解説していただき、納得がいった次第です。

カリフォルニアの造本家の作品は、意外にも折本や和紙などいずれも和風な作品が結構見られました。もっとバター臭いと言うか、西洋風な作品をイメージしていたので、チョット期待はずれ?の気もしました。しかし、和風とは言いながら、そこはやはり日本人とは異なり、同じ折本でも太い紐をふんだんに使って大胆なデザインに仕上げていました。

以下に作品の一部を紹介いたします。

<出典> 作品の写真は、MUSUBU 本とアート:東京-カリフォルニア-うらわ 図録(2016.9.12)
     注:写真07~12の英文解説 翻訳:藤井卓

     <写真:01藤井敬子、02羽田野麻吏>
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01-藤井敬子:アリス・B・トクラス著 トクラスの料理読本/オープンジョイント製本/パーチメント、仔牛革、山羊革、手染め格和紙/インレイ、オンレイモザイク/2017/200× 178× 32/

◆トクラスは20世紀初頭の美術界を料理を通して現在の私たちに伝えてくれる。美しく開き、表紙を開いても開じても愉じめるデザインを目指した。

02-羽田野麻吏:足立涼子著 とりのうた 日本語と木の枝のことば/綴じつけ製本/パーチメント、真鍮材、手染め紙、水牛革/箔押し:中村美奈子、真鍮切り出し加工:田代富夫/2017/289×197×12/

◆著者によつて拾い集められ訳された、梢に響くとりのうた。そのようなテクストの痕跡と気配を表紙や見返しに忍び込ませました。


     <写真:03市田文子、04川島久子>

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03-市田文子:安部公房著 時の崖/ランゲット製本/山羊革、パーチメントのモザイク/箔押/2017/220×202× 13/

◆折丁数が少なく、別刷も挟みこまれた薄い本なので、クラシックなスタイルでは製本しにくいので「足」を付けた製本を採用しました。表紙は二重構造になっています。

04-川島久子:大和古寺の散華/折本/帯地/2015/180× 145× 23/

◆縁があり、奈良のお寺の散華が手に入つたので、折本として、まとめました。


     <写真:05佐藤真紀、06津村明子>

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05-佐藤真紀:型紙製作 松崎吟 半衿刺繍型紙帖/折本コットンペーパー、和紙、正絹アンティーク着物地/ステンシル、切り絵、和紙蝶番を使用した屏風仕様の折本/2017/348× 248× 44

◆着物の刺繍半衿の製作時、糊染めに用いたという型紙を綴じて折本に仕立てました。型紙は明治大正期にある女性が作り、子孫の女性達が大切にしてきたものです。時を超えて女性達の気持ちを結ぶ本になればと思います。

06-津村明子:作者不詳(伝承話) 本所七不思議/箱の中の製本:折本などいろいろ、付録冊子:中綴じ/和紙、ボタン、豆、種、ほかいろいろ/2006-2016/230× 150× 50/

◆江戸の町にはいろいろな不思議な話があります。「本所七不思議」といわれるのがもっとも有名です。 伝承話ですから、いろいろなバージョンがありますが、好きな七つを選んで七不思議とします。それを本の形にしました。


カリフォルニアの造本家の作品は、意外にも折本や和紙などいずれも和風な作品が結構見られました。もっとバター臭いと言うか、西洋風な作品をイメージしていたので、チョット期待はずれ?の気もしました。しかし、和風とは言いながら、そこはやはり日本人とは異なり、同じ折本でも太い紐をふんだんに使って大胆なデザインに仕上げいました。


     <写真:07ALEXANDER、08GOTTHOLD & VAN VANVELZER>

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07-ALEXANDER,J.:表題:Boro Vessel/ロングステッチ/ボロ布地、廃刊本/2014/150× 125× 25

◆廃棄された図書館の本を解体し、その本の布地と中身のページを使って、廃棄された古い本に新しい命を与えるために再構成されています。

08-GOTTHOLD,P & VAN VANVELZER,L.:表題:The Snails/折本、ケース/活版印刷、ケースの上には紙粘土製カタツムリの飾り/2016/255× 250× 130

◆この「カタツムリ」は、パトリシア・ハイスミスが書いたショート・ストーリーです。彼女は、小説の分野でより良く知られているばかりでなく、その長い作家生活において多くのショート・ストーリーを書いています。


     <写真:09HOBSON、10MUNSON>

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09-HOBSON,C.:表題:red thread, two women/折本、ケース/デジタルプリント、手描き/2006/203x216x63

◆「赤い糸、二人の女性」は、リズムと流れが共に作用しあっている詩であり、この本のデザインに影響を与えました。「紐と糸」は、描かれた1本の線のように動作し、また「線の描き」とその感じを変化させるように、「紐と糸」は、この本を手に取る人によってあちこちに動かされます。 本の裏面は、ビート(サトウダイコン)のイメージを使って、詩の特徴である紐のような根やその形の豊かさと成熟さを強調しています。

10-MUNSON,H.:表題:The Artist's Reunion/折本/ポップアツプ、アコーデイオン形式//2017/190× 280

◆折り本は、ポップアップ形式に対して多くの可能性を提供します。 私は、歴史における芸術の動きを表現するために、本と言う劇場の外観形態としてこの形式を選択しています。

      <写真:11SEREBRIN、12VENTURELLI>

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11-SEREBRIN,J.:表題:Dhimme/Protected/コプティク・スタイル製本/表紙は紙粘土仕上,大手染め紙にモノタイブ/2013/156×122× 13

◆この本は、特にAl Mutanabbi通りでの本の出版と販売に関して、イラクのユダヤ人が、どのようにイラクで一般集団と統合されたか、あるいは、統合されなかったかに関する考察です。Dhimmiは、保護と引きかえに人頭税を強要する、少数民族との契約を記述するために使用されるアラビア語の単語です。私は、それが古代の感情を持ち、かつ本の貴重さを擁護して欲しかったのです。 


12-VENTURELLI,K.:表題:Universe at Play/凹版印刷三次元の地図と二次元のイメージをプリント組み合わせる。タイシルク、紐/2014//180×185× 20
◆この本では、2次元の印刷画像を、3次元のトルコ地図のお折り本構造に取り込んでいます。この作品は、印刷と装幀の両方のメディアを使用しながら、このアイデアを継続的に伝え続けようとしています。抽象的な、記号的な、そして数学的な、この適切な形態は、私の現在の仕事の基本です。


この作品展示会は、日本とカリフォルニアのプロの造本家による、最先端の作品に触れることの出来るめったにない機会だったと思います。(私は特に多種多様な「綴じ方」が参考になりました)
                                            以上










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by ksnc-seihon-club | 2017-09-13 20:50 | 製本展覧会案内 | Comments(0)


「手作り製本クラブ」の皆さんへ

またまた本の展示会を見つけましたのでお知らせいたします。私はまだ観ていませんが、かなり立派な装丁の作品があるのではないかと思われます。
以下にHPの「案内」から転載いたします。

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特別研究室企画展示
 触れて発見!時代で比べるブックデザイン展 
「造本装幀コンクール」受賞作品×内田嘉吉文庫

http://hibiyal.jp/card.html?s=1&cno=3029

読書推進を図り、出版文化の発展を促すことを目的に、毎年優れたブックデザインを表彰する「造本装幀コンクール」第50回(2016年度)受賞作品を、内田嘉吉文庫の特色のある装幀本とともに展示し、ブックデザインの歴史の一部を紹介します。展示本は、じかに触れていただくことができます。

日比谷図書文化館 4階 特別研究室
http://hibiyal.jp/hibiya/access.html

期 間:2017年07月18日(火)10:00 から2017年10月01日(日) 16:00

時 間:平日 10:00~20:00 土曜 10:00~18:00、日・祝 10:00~16:00

主催:千代田区立日比谷図書文化館
共催:日本書籍出版協会 / 日本印刷産業連合会


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by ksnc-seihon-club | 2017-09-04 17:22 | 製本展覧会案内 | Comments(0)